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子供にも読ませたい名著シリーズ「バビロンの大富豪」

子供にも読ませたい名著シリーズの第一弾として、「バビロンの大富豪」を取り上げたいと思います。

本書は、1926年出版されたジョージ・S・クレインさんの100年経った今でも読みつがれている大ベストセラーです。

物語の舞台は、古代世界で最も裕福な都市であったバビロン。本書には、バビロンを最も裕福な都市にした健全な原則である「7つの教え」が書かれています。

この叡智を伝えるために、ぜひ子供にも読ませたい1冊なんです。

先にこの本の結論をいいます。

「7つの教え」を実行すれば、誰でも「小金持ち」になれます。「小金持ち」って、どんな基準?って思った人が多いと思います。下の「金持ちピラミッド」をご覧ください。

(野村総研WEBより)

これを見ると、資産5000万円以上の準富裕層が「小金持ち」と言えるのではないでしょうか。

この準富裕層の小金持ちは、日本の全5400世帯の10%に入るレベルです。上位2.5%の「大金持ち」は難しいかもしれませんが、上位10%の「小金持ち」には、誰でもなれます。

では、その「7つの教え」とは何でしょうか。

①財布と太らせることから始めよ

②自分の欲求と必要経費を分けよ

③貯めたお金を働かせよ

④災難から財産を守れ

⑤住むところを重視せよ

⑥今スグ将来の準備を始めよ

⑦よく学び自己能力を高めよ

どれも、難しいことではありません。知っているか知らないか、忠実に実行するかしないかで、人生が大きく変わるものです。ひとつひとつ見ていきましょう!

①財布を太らせることから始めよ

本書では、収入の10%を貯蓄せよといっています。手取り20万円なら、毎月2万円を貯蓄に回せということです。

毎月2万円を年利4%で30年間複利運用すると1300万円になります。3万円ならば2055万円です。老後2000万円問題は、3万円30年でクリアできます。

さらに結婚して共働きして、5万円、6万円と貯蓄に回すことができれば、60歳を前に資産形成が完了して経済的な自由を手に入れることができます。

ちなみに、8万円を年利4%、30年複利運用すると5500万円となり、25歳から貯蓄を始めた場合、55歳で準富裕層の仲間入りができます。

②自分の欲求と必要経費を分けよ

そんなこといっても、30年間も貧乏暮らしは嫌だし、子供ができれば貯蓄なんてムリだよ〜と思う人は多いと思います。本書は、なんでも我慢して貧乏な暮らしを勧めているわけではありません。

ただし、工夫は必要です。

必要経費は、何もしなければ収入と同じになるということはご存知でしょうか。学生時代のアルバイトで、5万稼ごうが、10万稼ごうが、給料日前にはちゃんとゼロになるという経験はありませんか。持っているだけ使ってしまうのが人間なんですね。

なので収入が入ったら10%は自動的に貯蓄して、残りを必要経費と趣味などに使うお金を分けます。必要経費が多いと欲求を満たすためのお金が少なくなってしまうので、しっかりと見直す事が必要です。

例えば、格安携帯にする、ムダなサブスクをやめる、還元率の高いクレカにする、ポイントは生活用品に使うなど生活レベルを下げなくとも節約する方法はたくさんあります。

あと大きなところで、車は必要か、カーシェアリングじゃダメか、生命保険が過剰じゃないか、家賃は適正かなど、一度立ち止まって検証してみてはいかがでしょうか。

繰り返しますが、趣味や生きがいにお金を使うことに否定はしていません。ただ人間の欲望はキリがないので、どんなにお金をつぎ込んでも満たされることはないです。

100%価値があることに予算内でお金を使うことが大切ですね。

③貯めたお金を働かせよ

せっかく貯めたお金をムダにしてはいけませんが、寝かしておいて働かせないのもよくないです。本当の財産とは、貯蓄した現金ではなく、お金によってもたらされる定期収入なんです。

そこで資産運用を勉強して、利回り4%を目指しましょう!長期的な投資で複利の力を使えば、着実に経済的自由が近づいてくることでしょう。

例えば、安全性が高く利回りのよい米国ETFなどがよいのでは思います。

④災難から財産を死守せよ

貯めたお金を働かせるには、投資をしなければなりません。銀行に預けておけば元本保証されますが、利息はないに等しいのが現状です。それに現金は絶対安全なのかといえば、インフレなどにより価値が下がることもあります。

投資は、ノーリスク・ノーリターンです。しかし危ない橋は渡ってはいけません。ウマい話は全部サギだと心得ましょう。じゃあ、どうすんねん!

元本を守り、適正な利益を運んできてくれる投資をするためには、勉強しなければなりません。金融リテラシーを上げることです。

自ら失敗して勉強になることもありますが、知恵のある人の話を聞くことにより、致命傷を避けることができます。

⑤住むところを重視せよ

本書では、家を買うことを勧めていますが、いまの日本ではちょっと考えなくてはいけませんね。新築一軒家や駅前タワーマンションをフラット35などで購入する人は、周りにもたくさんいます。夢の一軒家というのは、いまも根強く残っているのですね。

そのことを否定するつもりはありません。人それぞれ価値観は違いますので、マイホーム、マイカーを人生の中心に据え置く人がいても、何もおかしくはありません。

でもそこまでこだわりがない人は、ちょっと考えてみてください。人生で一番大きな買い物、家を買うとき、資産価値としてどうなのかと。支払えるかどうかではなく、購入した不動産の価値が、いまどれくらいで、10年後どれくらいなのか。

新築は魅力的ですが、買った瞬間に10〜20%資産価値としては下がってしまいますね。4000万円で購入したら、3600万円の価値しかなく、金利1.5%ならば35年で総額5000円以上の返済になります。(住宅ローン減税で多少戻ってきますが)

逆に、中古マンションは30%オフぐらいで購入できたりします。資産価値は上がりもしませんが、緩やかな下降しますので、新築のように極端に落ちたりはしません。

まあ、賃貸にすれば、ライフプランに合わせて、場所や大きさなど選べますので人生の自由度がもっと上がるかもしれませんね。

⑥今スグ将来の準備を始めよ

将来の準備を始めるのに大切なのは、自分自身を知ることです。毎月のお金の収支(PL)と自分の資産(BS)を把握するところがスタートです。自分の人生は、自分を経営することと同じです。どんぶり勘定であったり、赤字垂れ流しでは経営破綻まっしぐらです。

PLとBSが把握できたら、将来いつ、何にお金がかかるのか試算しましょう。現在の年齢によりますが、年金が支給される年までのカレンダーを作ると人生をバックキャスティングできます。自分自身の人的資産価値を計測するのも忘れないでください。将来どれくらい稼ぐことができるのかは、とても重要ですからね。

全体像がわかったら、アセットアロケーション(資産配分)を考えます。資産運用は大切ですが、イレギュラーな事態に備えて、流動性の高い資産(現金など)を持っておくことも必要です。

アセットアロケーションの例

…現金50%(円40%・米ドル10%)、株式・債権30%、不動産20%

⑦よく学び自己能力を高める

自己研鑽により、何歳になっても能力を高めることが必要です。

能力を高めるというのは、「知識」を増やし「技術」を高めることです。「知識」は、本を読んだり、人の話を聞くことで増えます。「技術」は、いまの仕事や副業でスキルを磨くことで高まります。

「学ぶこと」は、変わることであり、自分の選択肢を増やすことです。変わらない人は、時代に取り残されますよね。生涯学びつづけましょう。

具体的に、身に着けたい必須スキルは5つあります(個人的な見解です)。

1.ITスキル→タイピング、プログラミング、表計算、情報収集、SNSなど

2.金融リテラシー→ライフプランニング、財務諸表、資産運用、税金、制度など

3.問題解決スキル→よりよく生きるための考える力と付加価値の提供

4.世界を知ること→世界の情報・情勢を収集し、世界と日本を知る

5.想像力→どんなときも思いやりを持ち、人間性を失わない

能力は、それだけでは何の成果も生み出しませんよね。

成果の方程式=能力×行動力です。

行動しなければ、何も得ることはできないです

まとめ

・「7つの教え」を忠実に実行すれば、誰でも「小金持ち」になれる

・紀元前のノウハウだが、現代でも原理原則は変わらない

・学ぶことで、選択肢が増え、可能性が広がっていく

子供には、お金を残すより、なるべく多くの知恵を授けたいと思います。